「Mastodon」か「Threads」か、Twitterの代替えを模索する

Elon Musk(イーロン・マスク)氏による買収以降、大規模な改革(改悪?)を伴う仕様変更を推し進めるTwitterだが、特にログインウォールに関しては許容できない、と痺れを切らしたユーザーの一部が、代替えサービスへの移行を始めているようだ。

移行先として有力視されるのは、W3Cが確立したオープンソーシャルネットワークプロトコル(分散型(非中央集権型)のSNSプロトコル)「ActivityPub」と互換性を有する「Mastodon」と、同プロトコルのサポートを予定する「Threads」だか、実際に双方にアカウントを作成してみたので、試用感を纏めてみたいと思う。まずはMastodonを取り上げてみるが、双方ともに短期間でのファーストインプレッションなので、認識の違いや確認不足等は御容赦頂きたい。

Mastodon

まずは、現時点で既に「ActivityPub」との互換性を備える「Mastodon」を考察してみる。

ここはアカウント作成時におけるサーバー選びが肝要であるが、その中でも創業者のEugen Rochko(オイゲン・ロホコ)が運営に携わり、大本営とも言える「mastodon.social」は、公式アプリにおける初回起動画面に新規アカウントの作成を促すCTAが別枠で設置される等、デファクトスタンダートな印象を前面に押し出している。

実際に登録ユーザー数も多く、長期に渡って安定した運営が期待できるサーバーではあるが、困った事にアクティブな日本人ユーザーを殆ど見かけない。タイムラインに表示されるトゥート(ツイート)を見ただけのザックリとした印象ではあるが、このサーバーにおいて日本語で日常をトゥートしたとしても、打っても響かない、いわゆる独り言で終わる可能性が高い。フォロワーを増やすのも容易ではないだろう。

ただ、Mastodonには幸いな事に、フォロワーを含めたインスタンス全体を(恰もvMotionのように?)丸ごと別のサーバーに移行する事ができるので、最初は日本人ユーザーの多い「mstdn.jp」にアカウントを作成し、何かあっと時のためのコールドスタンバイとして「mastodon.social」のアカウントを待機させておくのも一つの方法かも知れない。

Threads

続いて、Meta Platforms(旧称:Facebook)が運営する「Threads」だが、一際際立つ立地環境を有するこのサービスは、同社のInstagramと連動し、インスタのアカウントを有するユーザーはフォロワーごと引き継いでアカウントを作成する事ができる。サービス開始から5日目にしてユーザー数が1億人を突破した事も大きな話題となった。

しかしながら、当初は自分のフィード(タイムライン)にフォローした覚えのないユーザーのポスト(ツイート)が流れてくるといった、SNSとしては致命的な仕様が露呈したり、Web版が存在しないためにアプリからしか投稿する事がでない等、徐々に評価を落としていった感がある(現在では、自分のフィード(タイムライン)には自分がフォローしたユーザーのポスト(ツイート)のみが流れてくると言ったTwitterと同じ仕様に落ち着いており、Web版と検索機能の実装も明言されている)。

Threadsが「ActivityPub」に対応した暁には、Mastodon、Threadsのサービスの垣根を超えてフォローする事が可能となる等、楽しみな一面もあるだけに、今後の発展に期待する事としよう。

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